みんなでつくる「kurukuruプロジェクト」 第4回ワークショップを開催しました
― うまくいかなさも、
楽しみながら ―

「みんなでつくるkurukuruプロジェクト」は、
地域の資源や人のつながりを活かしながら、
民家を少しずつ再生していく取り組みです。
建物を直すことだけが目的ではなく、
子どもから大人までさまざまな世代が集まり、
一緒に手を動かすことで、
新しい出会いや循環が生まれていくことも、
このプロジェクトの大切な魅力です。
回を重ねるごとに
民家の空間が変化していくとともに、
人と人との関係も少しずつ育まれてきています。
今回は、
第4回リノベーションワークショップを
開催しました。
いよいよ壁の本塗りへ
前回は、壁の凹凸を整えるための
「下塗り」を行いました。
そして今回は、
いよいよ仕上げとなる「本塗り」の工程です。
当日のはじめには、
前回の下塗り作業や、
最近行った「庭のお掃除会」の様子を
動画でふり返りました。

回を重ねるごとに変化していく民家の様子を、
みんなで共有します。
その後は自己紹介。
今回も、
中学生や大学生をはじめ、
さまざまな世代の方が参加してくれました。

「うまくいかないことも楽しむ」
作業前には、
講師の平野建築設計室・平野先生から、
左官作業のレクチャーを受けました。
コテとコテ板を使いながら、
・薄く均一に伸ばすこと
・凹凸ができないよう平らに整えること
など、
左官作業のポイントを教えていただきます。

そして最後に先生から伝えられたのは、
「うまくいかないことも楽しむこと」
という言葉でした。
今回使用した漆喰は、
消石灰などの材料と水を
混ぜ合わせて作っていきます。

硬すぎても柔らかすぎても壁に伸ばしにくく、
漆喰の“ちょうど良い硬さ”が、
きれいに塗るための
大切なポイントになるそうです。

みんなが壁を塗っている間も、
平野先生は汗だくになりながら
材料を練り合わせ続けてくれていました。

実際に作業を始めてみると、
漆喰をきれいに塗るのは想像以上に難しく、
最初はみんな戸惑いながらのスタート。

特に壁の端や角になっている部分は
塗るのが難しく、
「コテをどの向きで使えば
塗りやすいんだろう?」
と試行錯誤しながら進めていきます。

それでも少しずつコツをつかみ、
だんだんと壁らしく仕上がっていきます。
中には、
最初に塗った場所と後から塗った場所で
仕上がりがまったく違うほど、
短時間でぐんぐん上達していく人もいました。
塗り方や仕上がりは人それぞれで、
壁ひとつひとつに個性が出ていたのも、
とても味わい深く感じられました。

「難しいね」と笑い合ったり、
他の人の腕前に見とれたり、
黙々と集中して作業したり。

同じ空間の中で、
それぞれのペースで壁に向き合う
穏やかな時間が流れていきました。
言葉がなくても、
同じ時間や体験を共有していることが
心地よく感じられる、
そんな時間でもありました。
みんなで囲む昼食の時間
午前の作業がひと段落したら、
昼食の時間です。
リノベーションしている民家の隣には
離れの家があり、
昼食はいつもそこで食べています。
テーブルを囲んで
みんなで食事をしている様子は、
どこか親戚一同が集まったような、
なんともアットホームな雰囲気です。

今回の昼食では、
ふれあい農園片山で育てた大根を
使った味噌汁も登場。
作業後の体にじんわりと染みわたります。
参加者の方からお菓子の差し入れもあり、
みんなで美味しいものを
共有する時間となりました。
雑談の中では、
「棟上げ」や「餅投げ」の話題も。
最近ではあまり見かけなくなった風景ですが、
子どもの頃の記憶として
懐かしく話す人もいれば、
初めて聞く世代もいます。
そんな世代間の違いを感じながら
交流できるのも、
このワークショップの面白さのひとつです。
自然と生まれる共同作業
午後になると、
終わりの時間も少しずつ近づいてきます。
「自分が担当している壁は終わらせたい!」
そんな気持ちもあり、
自然と集中力が高まっていきます。

自分の作業が終わった人が、
まだ時間のかかりそうな場所へ
手伝いに向かう姿も見られ、
自然と共同作業が生まれていました。
みんなで少しずつ塗り進めた壁は、
味わい深く、
民家の空間を大きく変えていきます。

左官職人選手権 開催!
作業終了後は、恒例のお楽しみ企画です。
今回は、その名も
「左官職人選手権 ~廃材を美しく仕上げよ!~」

壁塗り作業で残った漆喰を使い、
リノベーションで出た廃材へ
左官仕上げを行うゲームです。
左官ごてを使いながら、
「左官職人のようにきれいに塗る」ことに挑戦。
完成した作品は、
そのまま記念として持ち帰ってもらいました。

作品を並べた後は、
参加者・スタッフ全員で観察タイム。
「これきれい!」
「味がある!」
と盛り上がりながら、
一番良いと思った作品に挙手して投票します。

もっとも票を集めた人には、
「親方賞」として、
地域の人と一緒に育てた
「片山米10キロ」が贈られました!
ふり返りの時間
ワッカへ戻った後は、
お茶を飲みながらふり返りを行いました。
壁塗りを通して感じたことや、
参加してみての感想を共有します。
参加者・スタッフそれぞれの声を
聞き合う時間は、
次の活動へとつながる大切な時間です。

初めて参加してくださった方からは、
「“みんなで幸せになる循環型地域”
というビジョンが、
まさに今日の活動そのものだった」
「自分の地域では個々に里山整備をしているが、
もっとみんなでできることが
あるのではと思った」
という感想もいただきました。
この活動に参加したことが、
人や地域の中に小さな変化として
広がっていってくれたらうれしく思います。
少しずつ動き出す民家の時間
次回7月
「第5回リノベーションワークショップ」
では「土間づくり」を予定しています。
止まっていた民家の時間が、
少しずつ動き始めています。
これからこの場所がどんな場になっていくのか、
今後の活動も楽しみです。 
2026年5月14日 10:16 AM カテゴリー: かこ川の日常













